4月から働き始めた。26歳でようやくフルタイムの労働。
大きな進歩なのかもしれない。
収入が発生し、できることが広がった。
この1ヶ月で、いろいろなことに挑戦してみた。
市民プール、ボドゲ会、オフ会、twitterのスペース、銭湯、お祭り、岩盤浴、アロマストーン、美術館、etc.…
やってみると、意外と楽しい。
今まで、特権意識とともに生きてきた。
自分には、人よりも、考え悩む力があると思ってきた。
端的に言えば自分は頭の良い側に属する人間だと考えてきた。
そういう考えを持つことは恥ずかしいことなのかもしれないけど、今もそこまで変わってない。
私は、あんまり多くの難しい本を読めない人間だった。
何冊かお気に入りの本はあれど、いわゆる博学、といったふうではない。
だから、「自分は”ホンモノ”ではない」とそう思いながら、それでも特権意識を捨てられずに生きてきた。
この特権意識は、ひとつの防衛なのだと思う。
他に誇れるところが、自己の拠り所となりうるほどの尖ったところが、ないから、「ひねくれている」ことをアインデンティティの依代にしている。私は、実際、「ふつう」を目指したら、4/10点くらいになってしまう人間なんだ。
同年代の他の人みたいに、おしゃれや恋愛やレジャーを楽しまず、向上心を持つことや自分の存在に価値を付加しようと努力することを避け、物語や形而上的なことに没頭することで、私は私を守ってきた。
まだまだほんの入り口なのかもしれないけれど、一歩外の世界に足を踏み出したような感じがして、自分の境界線がぐずぐずになり始めている感じがして、「いろいろなこと」に挑戦することは、ちょっと恐ろしい気持ちがする。